
■Cafe9[nine] vol.9
2008年はいよいよ「9条世界会議」が開催される年。世界が平和へ向けて大きな一歩を踏み出す記念すべき年にしたいものですね(^^)v なにしろ、エネルギー問題ひとつ考えても、オイルはあと数年で生産のピークを迎え、あとは下降線で、需要が供給を上回るといわれています。戦争でオイルを奪い合ったり、軍事目的の給油をしている場合じゃない。みんなで持続可能な暮らし方をきっちり考え、実行する年にしないと。そのことに気づき始めている賢明なヒト、『Cafe9[nine]』の読者には、多いのではないでしょうか。
地球資源しかり。世界の状況しかり。国内の状況しかり。2008年の幕開けは、残念ながら、決してばら色ハッピーなだけじゃない。日本のフリーター数は400万人を超え、非正規雇用者数は1600万人を突破。 正規雇用者も成果主義の導入などで長時間労働に忙殺されている。体を壊せば明日の保障はない現状。
格差社会や「プレカリアート」問題と取り組んできた作家、雨宮処凜さんは言います。
「不安定な日雇い派遣の仕事。住む場所が確保できず、ネットカフェ難民となったら、貧困スパイラルからは容易に抜け出せない。今、この国では、底が抜けてしまったかのように、20代、30代の若者から困窮者が生み出され、住む場所さえ失われているのです」と。
雨宮さん自身、いじめられっ子でリストカットを繰り返し、そしてニートや派遣で即日解雇などの過酷な状況の中、「生きづらさ」を人一倍感じてきた「プレカリアート」のひとりでした。
♪ここでちょっと解説(^^♪「プレカリアート」とは、イタリア語のプ
レカリオ(不安定な)とプロレタリアート(労働者)の造語。経済至上
主義のもとで不安定な状況に晒されている人々が、自らの意思で名乗り
始めたといわれている呼称。漠然とフリーター、派遣、請負、路上生活
者と言われていた人たちが結集して、問題意識を持つ上でも、この「プ
レカリアート」という言葉の発見はとっても重要だといえますね♪
「プレカリアートにとって、もっとも有効な盾となるのが、憲法25条の平和的生存権なんです。ふだん憲法を意識することはあまりないけれど、今は切実に必要です。勤労の義務と憲法の生存権を秤にかけるのはナンセンスです。若い人たちを貧困に晒し、その人たちを追い詰めて追い詰めて、戦争にでも行きたいと言わせてしまえば、これほどの都合のいいことはないわけです。コストもかかりません。そういう一連の動きがつながっているように見える今、25条と9条は地続きだと思います」
そんな流れの中、雨宮さんはプレカリアートたちのデモという形で抵抗を試みます。
「デモは民主主義ですよね。デモすることは権利を行使すること。歌って踊って目立って、選挙よりもずっと楽しい。貧乏人は一刻も早く迷惑をかけずに死んでくれみたいに言われているような世の中で、自分たちが生きていることを自分たちで祝って、そして自分たちがここにいるということを知らせる。生きるための祝祭なんです」
そんなデモのシュプレヒコールは「生きさせろ!」「正月用の餅よこせ!」
「人を蹴落とさないぞ!」「仕事がないからって戦争に行かないぞ!」「戦争より恋がしたい!」などなど……。なんたってデモはタダで参加できるところがいい。次のデモにはみんなで参加して大きなムーブメントにしたいですね♪
┃ 日本国憲法第25条
┃ すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
雨宮処凜さんのインタビュー映像はHPで → http://whynot9.jp/
「9条世界会議」まであと124日。(text by Ookuni)
地球資源しかり。世界の状況しかり。国内の状況しかり。2008年の幕開けは、残念ながら、決してばら色ハッピーなだけじゃない。日本のフリーター数は400万人を超え、非正規雇用者数は1600万人を突破。 正規雇用者も成果主義の導入などで長時間労働に忙殺されている。体を壊せば明日の保障はない現状。
格差社会や「プレカリアート」問題と取り組んできた作家、雨宮処凜さんは言います。
「不安定な日雇い派遣の仕事。住む場所が確保できず、ネットカフェ難民となったら、貧困スパイラルからは容易に抜け出せない。今、この国では、底が抜けてしまったかのように、20代、30代の若者から困窮者が生み出され、住む場所さえ失われているのです」と。
雨宮さん自身、いじめられっ子でリストカットを繰り返し、そしてニートや派遣で即日解雇などの過酷な状況の中、「生きづらさ」を人一倍感じてきた「プレカリアート」のひとりでした。
♪ここでちょっと解説(^^♪「プレカリアート」とは、イタリア語のプ
レカリオ(不安定な)とプロレタリアート(労働者)の造語。経済至上
主義のもとで不安定な状況に晒されている人々が、自らの意思で名乗り
始めたといわれている呼称。漠然とフリーター、派遣、請負、路上生活
者と言われていた人たちが結集して、問題意識を持つ上でも、この「プ
レカリアート」という言葉の発見はとっても重要だといえますね♪
「プレカリアートにとって、もっとも有効な盾となるのが、憲法25条の平和的生存権なんです。ふだん憲法を意識することはあまりないけれど、今は切実に必要です。勤労の義務と憲法の生存権を秤にかけるのはナンセンスです。若い人たちを貧困に晒し、その人たちを追い詰めて追い詰めて、戦争にでも行きたいと言わせてしまえば、これほどの都合のいいことはないわけです。コストもかかりません。そういう一連の動きがつながっているように見える今、25条と9条は地続きだと思います」
そんな流れの中、雨宮さんはプレカリアートたちのデモという形で抵抗を試みます。
「デモは民主主義ですよね。デモすることは権利を行使すること。歌って踊って目立って、選挙よりもずっと楽しい。貧乏人は一刻も早く迷惑をかけずに死んでくれみたいに言われているような世の中で、自分たちが生きていることを自分たちで祝って、そして自分たちがここにいるということを知らせる。生きるための祝祭なんです」
そんなデモのシュプレヒコールは「生きさせろ!」「正月用の餅よこせ!」
「人を蹴落とさないぞ!」「仕事がないからって戦争に行かないぞ!」「戦争より恋がしたい!」などなど……。なんたってデモはタダで参加できるところがいい。次のデモにはみんなで参加して大きなムーブメントにしたいですね♪
┃ 日本国憲法第25条
┃ すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
雨宮処凜さんのインタビュー映像はHPで → http://whynot9.jp/
「9条世界会議」まであと124日。(text by Ookuni)
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