
■Cafe9[nine] vol.7
はらはらと散るわくら葉に、侘び寂び感じる今日このごろ……(-.-)。こんにちは、ちょっぴり晩秋の気分に浸ってるcafe9[nine]です。と同時に「ありゃりゃ、今年もわずか!」「きゃー、早くきゅうとクンの年賀状注文しないと!(締め切りは今日!)」「え? 9条世界会議まであと半年あるの? ないよ~(@_@;)」と焦りまくりのcafe9[nine]です。
湯川れい子さん、伊勢崎賢治さん、ジャン・ユンカーマンさんら、錚々たる呼びかけ人たちがズラリ並んだ10月の記者会見。会見後、cafe9[nine]スタッフは呼びかけ人のひとり、著作家・ジャーナリストの堤未果さんに突撃インタビュー。9・11のサバイバーであり、イラクからの帰還兵へのインタビューを続けている堤さんに、とにもかくにも今、戦地へ行く危機にさらされているアメリカの若い人たちのリアルな話を聞きたくて。それがなきゃ、世界に平和を問う「9条世界会議」は始まりません!!! ってくらい、彼女はキーパーソンだと思う。そこで今回は「11・27憲法カフェ@早稲田大学」での堤さんのお話とあわせてお伝えします。
イラク戦争が始まったばかりのころ、若いアメリカ人にとって、戦争は、映画やビデオで見るゲームに過ぎなかったと堤さんは言います。さて、あなたにとっては??
「イラクで人殺しをさせられて帰ってきた彼らは、あれは間違いだった。ひとり殺したら、自分の人生はゲームオーバーになってしまうんだ、と気づいたといいます」。
そんな若い犠牲者を出したくなくて、堤さんは日本の若い人たちとも積極的に対話をしてきました。
「彼らのいちばんの不安は、この時代を生き延びていけるのかということなんです。ワーキングプアになっちゃうんじゃないか。結婚できないと思う、そんな女の子も増えている。9条は大切だけど、ただ9条というだけでは、戦争に行ったことのない世代はピンとこないんですね。当たり前の暮らしができることを保障した憲法第25条、平和的生存権が危ういことを彼らは肌で感じている。アメリカで取材をしていて思うのは、日本の子どもたちを戦争に行かせたくなかったら、9条を守るだけでは足りないんですね。9条は結果であり、最後のつじつまあわせですから、9条が変わるころにはもうとっくにネットカフェ難民やワーキングプアの若者たちは、生存権と引き換えに戦地へ行っている。アメリカではそれが起きているんです」
9・11以降、社会保障費が著しく削減されたアメリカでは、中間層が一気に貧困層に落ち込みました。競争原理が導入され、暮らしや安全を守る機関が民営化され、セーフティネットが切られたことも打撃でした。テロとの戦いの名のもとに個人情報が一元化されました。さらに教育改革で全国一斉学力テストが行われ、子どもたちの家庭環境を含めた情報も、携帯電話の番号まで国家が握ることに。
「貧困にあえぎ、世間から見放された子どものもとにある日突然、電話がかかってきます。とても感じのよい声で。“キミとぜひビジネスの話がしたいんだ。ジェントルマン同士、ふたりでね”。そして会うと尋ねられる。“きみの将来の夢はなに?”。夢というキーワードにアメリカの若者たちがとても弱いことを知っていますから。つい夢を話す。たとえば、“会計士になりたいけど、大学はあきらめているんです”と。すると、イケメンで感じのよいリクルーターはにっこり笑って、それをかなえる方法がある、というのです」
周到に用意された、イラク戦争への魅力的な招待状。契約の抜け穴がいくつもある悪魔の招待状。
「イラクから帰還した彼らは、今まさに9条を捨てようとしている日本の若い人たちに対してメッセージしています。“僕たちは最初、敵は政府であり、大企業であり、情報を操作したマスコミだと思っていました。でもイラクから帰ってきて気づきました。敵は自分たちの無関心と無知とあきらめだった。闘う敵を間違えないでほしい”と」
堤未果さんの映像メッセージは、http://whynot9.jp/ で見ることができます。
「憲法カフェ」 http://d.hatena.ne.jp/kenpou-cafe/
9条世界会議まであと153日。(text by Ookini)
イラク戦争が始まったばかりのころ、若いアメリカ人にとって、戦争は、映画やビデオで見るゲームに過ぎなかったと堤さんは言います。さて、あなたにとっては??
「イラクで人殺しをさせられて帰ってきた彼らは、あれは間違いだった。ひとり殺したら、自分の人生はゲームオーバーになってしまうんだ、と気づいたといいます」。
そんな若い犠牲者を出したくなくて、堤さんは日本の若い人たちとも積極的に対話をしてきました。
「彼らのいちばんの不安は、この時代を生き延びていけるのかということなんです。ワーキングプアになっちゃうんじゃないか。結婚できないと思う、そんな女の子も増えている。9条は大切だけど、ただ9条というだけでは、戦争に行ったことのない世代はピンとこないんですね。当たり前の暮らしができることを保障した憲法第25条、平和的生存権が危ういことを彼らは肌で感じている。アメリカで取材をしていて思うのは、日本の子どもたちを戦争に行かせたくなかったら、9条を守るだけでは足りないんですね。9条は結果であり、最後のつじつまあわせですから、9条が変わるころにはもうとっくにネットカフェ難民やワーキングプアの若者たちは、生存権と引き換えに戦地へ行っている。アメリカではそれが起きているんです」
9・11以降、社会保障費が著しく削減されたアメリカでは、中間層が一気に貧困層に落ち込みました。競争原理が導入され、暮らしや安全を守る機関が民営化され、セーフティネットが切られたことも打撃でした。テロとの戦いの名のもとに個人情報が一元化されました。さらに教育改革で全国一斉学力テストが行われ、子どもたちの家庭環境を含めた情報も、携帯電話の番号まで国家が握ることに。
「貧困にあえぎ、世間から見放された子どものもとにある日突然、電話がかかってきます。とても感じのよい声で。“キミとぜひビジネスの話がしたいんだ。ジェントルマン同士、ふたりでね”。そして会うと尋ねられる。“きみの将来の夢はなに?”。夢というキーワードにアメリカの若者たちがとても弱いことを知っていますから。つい夢を話す。たとえば、“会計士になりたいけど、大学はあきらめているんです”と。すると、イケメンで感じのよいリクルーターはにっこり笑って、それをかなえる方法がある、というのです」
周到に用意された、イラク戦争への魅力的な招待状。契約の抜け穴がいくつもある悪魔の招待状。
「イラクから帰還した彼らは、今まさに9条を捨てようとしている日本の若い人たちに対してメッセージしています。“僕たちは最初、敵は政府であり、大企業であり、情報を操作したマスコミだと思っていました。でもイラクから帰ってきて気づきました。敵は自分たちの無関心と無知とあきらめだった。闘う敵を間違えないでほしい”と」
堤未果さんの映像メッセージは、http://whynot9.jp/ で見ることができます。
「憲法カフェ」 http://d.hatena.ne.jp/kenpou-cafe/
9条世界会議まであと153日。(text by Ookini)
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